2009年12月29日

医療安全推進週間シンポジウム報告2009

2009年11月28日(Sat)
医療安全推進週間シンポジウムででた話のメモです。

http://www.e-anzen.net/

内容はtwitter でつぶやいたのでそれは最後に抜粋。



臨床麻酔【臨時増刊号】 (2009-3)

WHOガイドラインとして、ハーバード大学公衆衛生学のLeapeの論文を参考に報告制度が機能する条件を8つ上げている。

■ 1. Non--punitive 非懲罰性

:懲罰を前提としない

■ 2. Confidential 秘匿性

:第三者への秘匿

■ 3. Independent 独立性

:懲罰を行う権力を持った機関から独立した組織

■ 4. Expert analysis 専門家による評価

:専門家の知識・技術

■ 5. Credible 信憑性

:信憑性

■ 6. Timely 迅速性

:迅速な評価および改善勧告をすべきである

■ 7. System--oriented システムの欠陥と捉える

:改善勧告は個人の技術に焦点を当てるのではなく、医療システム、診療の工程、診療の産物の変化に焦点を当てた内容にすべきであるとする

■ 8. Responsive 改善勧告に服従

:改善勧告に対して勧告を受けた医療機関は従わなければならない。


以下、Twitterでつぶやいた感想。



開始はちょっとぐだぐだしててひどかった。拍手強要するし。でもかなりの人
たち拍手しないし。来場者はスーツに近い姿多し、男女同じくらい、40,50代
多い。若い人あまりみかけない。





全4時間弱。長いかと思ったけどちょうどよかったかも。パネリスト同士のも
めごとあり、砂掛け論など。"医療安全推進週間 シンポジウム" -
http://tinyurl.com/yguwsxh



事前にとったアンケートは男女半々くらい。医療従事者、受信者も半々くらい。
パソコンからの回答7割くらい、のこりは携帯から。年齢層は
40>50>30>20>60>70>10の順。アンケートの回答しやすさを優先したため問題の
根が見えづらい。医療事故はここ3年では減少との報告あり。





安心して任せられる医師が近くにいる人は医療受ける人50%、医療提供者60%、
もしかしたら全国どこにも安心できる医師がいないという人もいるのでは?と
いうコメントも。アンケート自体、医療に興味ある人が回答してるのである程
度理解あるのは当然。ジャーナリストはもっと自覚をもてとのこと。



テーマは『医療事故調査』について。なぜすすまないのか?真相究明を求める
のは医療側も患者も同じ。ただその目線にズレがあるだろう。また事故をどう
臨床に対してフィードバッグするか課題。新生児科加部さんのプレゼンが一番
シンプル。



木下さんは一番プレゼンとしてはひどかった。忙しかったようです。掴みはよ
かったんだけど。いまが医療安全週間なのは”いい医療”と11月1x日をかけて
るようですが詳細忘れた。厚労省の予算見積りが甘すぎるとのこと。科学的精
緻より感情的納得を。



鈴木さん、話が長くなるときと論点がおかしくなってたまに場内掻き回してた。
調査は1.再発防止と2.被害者への権利への配慮のため必要であり、法的責任は
その後付け的位置づけ。問題点は医療事故は再現性に乏しいこと。





瀬尾さん。麻酔科の現状の説明など多少脱線したけど興味を惹かれた。医者は
死の淵にいる患者を引き上げるが麻酔医は死の近くまで降ろす。常に危険な位
置にいる。『麻酔科医ハナ』を読みたくなった。『責任追及しない』ことが原
因究明には必要。そうだとおもう。故意・隠蔽・改竄は半在であり、届ける。




『JUST CULTURE』『ヒューマンエラーは防げるか』の本も面白そう。



高本さん。プレゼン上手だった。この人の発言か忘れたけど、事故調査におい
て医療の専門家に任せるべきかどうかで揉めた。専門家にとっては当然な行為
を検察はミスと決めつけるためとか。逆に本来ミスと認識するべきものが埋も
れる恐れもある。個人的には医者によって採用する術式が異なるから困難。。




堤さん。自分は一番患者の立場で意見を述べる医者だと感じた。将来に向けた
安全対策と責任追及の分離が必須。話に感情を込めやすくいた女性泣いてまし
た。永井さんはパネラーで医療事故被害者としての立場からの発言。伝えたい
ことは毎回同じ。でも質問には答えてないというか分かり辛い。残念。




埴岡さん。いいプレゼンだと思った。真実説明指針をつくりそれを全国社会保
険協会連合が採用。医療紛争が半減したとのこと。方向性は間違ってないと思
うしもっと話を聴きたいと感じました。で、次から第2部。テーマは医療事故調
査のあり方について。2-1.院内と院外事故調査機関について。





原因究明と再発防止は見ている景色が違う。両方やるのは限界がある。2部は
埴岡さんは話を聞いていないことが多く討論にほとんど参加してない。残念。
インシデントレポートと事故調は異なるがインシデントレポートは継続的に必
要。問題はそれがいかされていない。なんかループしてる気がする。



2-2.法的責任と真相解明について。そして民事的賠償と行政処分について。パー
フェクトな医療はできてないし、無理。だからといって、なんでもシステムエ
ラーにすればよいという最近の風潮は納得できないというコメント。ちなみに
聴講者でパソコン開いてる人は遊んでるように見えるな。



原因究明は犯人探しに結びつきやすく会社とかでもそうだけど落としどころはいつも迷う。




医療行為の中に刑事責任は問うべきなのか?一般予防と特別予防に分けて考え
る。刑事罰は最終手段、行政処分による再教育を行うべき。今の医療は刑事罰
がでてから行政処分でおかしいのでは?との意見。




2-3. 第3者機関をおくならどこへおくべきか?厚労省が一番いいのでは?とい
う意見が2、3人。でも調査と懲罰権が同じ所にあるのはよくない。でも行政処
分が個人ではなく医療を良くするためならOK.でも厚労省が責められる場合もあ
るので別機関にしたほうがいい。



2-4. 一言ずつ。医療の各学会が危機感を持って望む。正直に言ったら殴られる。
ワシントンの桜の木とは違う。患者はどうなったら許すのか。過失致死を医者
と患者で意見だしあう。厚労省がんばれ。マスコミはいい加減にしろ。適当な
こと記事に書くな。真面目にやってる医者は行政処分で済ませる。



つづき。ヒューマンエラーは裁けない。これを認める文化を。調査の方法論も
別途平行して行うべき。個人的には今回は調査についてだったけど、今後予防
の観点からもやるのではと思う。若い弁護士は医療訴訟を起こしたがる。医療
専門弁護士という資格をつくってもいいのでは?との意見は納得。





ちなみに第3者機関はドイツでは各州におかれている。
この方がよいと思うが長い年月がかかるのでとりあえず
早く始めされる方法も実行し、将来にむけて形作るとかしてけみたいなことも言ってた。
posted by maplewine at 12:28| Comment(0) | TrackBack(0) | Learning | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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