2010年03月28日

経済ニュースの裏を読め! [book]





Q&A 方式で書かれていて、とてもわかりやすい本でした。
とくに自分の気になる疑問のところから優先して読めばよく、よみやすい。
グラフや図が多いのも特徴だと思う。
一度、みんな読んでみると共通知識が高まり、もっと様々な議論ができるように
なるのではと思える本です。
一度、読んでみてからまた日常のニュースに触れてみると結構面白いとおもうので
この本はおすすめです。

ただ、全ての意見を鵜呑みにするのではなく、他の方の意見を読みたいとも
思わされる本でした。
数値からの評価に加えて、著者の説明ではなく、意見が混在してきます。
これに結構惑わされるのです。世の中のメディアはストックだけの数値に着目して扱われることが多いが、フローにも注目し、両方の数値を分析した上で判断するべきというのが著者の最初のアドバイスだと感じました。


また、ユーロ圏というのはうらやましいと感じていましたがこういった不況時、国債の発行といった国単位の行動では、様々な問題が生じ、どうフローに反映するのか難しくなることを理解しました。これだけ、世界中の国が協力していてもバブル崩壊の立て直しは難しいものなんですね。バブル時代に美味しい思いをした人たちはどこに行ってしまったんでしょうか。


また、本の中で"日本は『平均的に知的水準が高い』値を超えるコクミンが住んでいるのが強み。その格好の例として、ブログ投稿において、世界で最も使われている言語は テクノラティ社 06年調査で、日本語が37%で一位、英語は36%、中国語は8%とのことです。


日本語を話せる人の割合から考えるとこの結果は結構おどろく値ではないでしょうか。ブログ描くこと = 知的水準が高い とはっきり言えるかは私ははっきり言えませんが、自分を表現したい人がかなり多くいる国民性であり、それを実現できるコンピュータを使用出来るような習得技術、言語を操る技術はもっていることは分かります。

少なくとも、インターネットが一般的になったのはまだ20年弱だと思います。家庭に浸透したのはADSL が普及した頃と考えると、この新しい技術を取り込む速度はかなり高い。携帯がガラパゴス化したと言われるほど、先端を突っ走ってしまうのも分かるような。。。

海外で生まれたサービスが、日本語対応を優先度あげて行ったりします。例えば、Evernoteがそうです。それだけユーザが多いと言うことなのですが、日本人は奥手と言われることが多いですが、好奇心は圧倒的に強そうですね。


全体を通して、橋本政権・小泉政権で実行された緊縮財政政策の結果があまり良い数値を示していないことが何度か触れられます。とくに小泉政権時は景気は数値としてはよくなっていますが、政策の良し悪しではなく、外部環境によるものと言っているように読み取れます。個人的には、一理あるとも思いますが、政策の面でももう少し評価出来る要素があるのではと思ってます。


他に、ジニ係数について触れて、所得格差は本当に広がっているの?という話がでています。確かにグラフに示されている通り、先進国の中では日本は低い方にあるので格差はそんなにないと"言おうと思えば"言えてしまいます。

ただ、他の国と比べてどうだというのはあまりよい判断ではないのではないでしょうか。

マスメディアによる誘導が邪魔してるので、判断基準をどこにするかは難しいのですが数値上では格差が徐々に拡がっているのは確かのようです。(ただ、これらは数値の計算方法で変わるらしい。。。)

また、判断基準を変えれば、北欧に比べれば劣ること(北欧は再分配所得によりかなり下がる)、 以前は日本と同じだったフランスが最近では格差を縮小していることなど、日本の所得格差はもっと小さく出来ると判断出来る材料もあるわけです。

最近は貧困率という数値も出てきましたし、こういった情報とあわせて判断したいものです。

以下、本からの抜粋とあわせて。


バランスシート不況下で『財政健全化』を目標に政府が支出削減に走っても、単純に
国家経済の需要が縮小し、企業融資や投資は減るだけなのです。

実際の公的年金の未納者は加入者全体の5%にも達していない。

これは知りませんでした。新聞では未納率の高さが騒がれてますが数字のトリックだとの説明です。数値のトリックは、人数ではなく、未納の月数で表しているためだとここでは説明されています。

現年度納付率(%) = 納付月数 / 納付対象月数 × 100

らしい。

著者は、さらに年金は50% は税金負担であり、払っとかないと損だと述べています。たしかに60歳まで生きられればそうですよね。


GDP の35倍お金を借りているルクセンブルク



日本国民の一人当たりの借金がよく問題として取り上げられますが日本の国債は国民から借りているお金なのですが、ルクセンブルクは海外から借りている人のこと。さらに一人当たりの借金が赤ちゃん含めて4億円なのだそうだ。

ルクセンブルクは国民一人あたりのGDPも世界一ですごいと思ってましたがこういった面もあるということに驚きました。

フローの崩壊は簡単に起きないがストックの崩壊は頻繁に起こる。
また国内の借金を『政府が』返済できなかった例は、過去に一度も有りません。


言い換えれば、海外から外貨建てで借りた借金については破綻しうるということです。

09年2月。日本はIMFに対し、最大1000億ドルの緊急融資枠を提供することで合意しました。この日本の支援に対し、IMFのストロスカーン専務理事は、『人類の歴史上、最大の融資貢献だ』と絶賛しました。
<中略>

(経済破綻したにも関わらず、支援が受けられなければ、)輸出はともかく輸入ができないと、その国の「社会」が崩壊し、無政府状態に突入することになります。

日本のIMF への支援により、数多くの国が救われたという現実を、まず日本人自身が認識する必要があります。



たしかに『各国にデフォルトされると、最も困る立場にいるから』つまり日本が世界最大の対外純資産国だからというのもあるのですが結果としてこういう貢献につながっているのは嬉しいと感じます。

こういった、普段しらない情報が得られる本との出会いはいいですね。
posted by maplewine at 10:05| Comment(0) | TrackBack(0) | book | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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