ふと手にとって読んだ本です。
産業・技術の面で国ごとに比較してみるというのは興味深い視点でした。
最後の日本が今後どうあるべきかは軽く触れられているだけで、
私たちが考えるべき課題なのでしょう。
少し前に参加した読書会『フラット化する世界』のときでも
でた意見ですが、日本は過剰サービスだと言われますがそれをもっと極めていくべきとの
考えには同感です。あとはどこを何を尖らせるか。 いくつか文章から抜粋・まとめします。
■アジアの国々について
(今はどのくらい当てはまるかわかりませんが)
日本人は勘を大事にする。→論理は大事にしない。
韓国は、論理優先。納得しないと動かない。そのため、欧米に学べという姿勢を取らず、技術革新に遅れた。
美意識について。
日本は小さいものを愛で、精巧・緻密・繊細を好む。
韓国・中国は、自然、あるがままを好む。
中国は日本のような封建制は生まれず、皇帝が絶対権力を持って支配。役人の汚職・腐敗が多い。上に対して協力しようという姿勢がない。血縁を大事にする。
■産業について
乗用車は日本向き(=現場に強い、基幹産業、リーン生産=現場の大変な努力が必要)、パソコンは米国向き、 味にうるさいフランスは食品工業と相性が良い。バイオは研究成果がビジネスに繋がる場合が多く、ベンチャーの多いアメリカ向き。
などなど。リーン生産は日本生まれで米国で名付けられた事だったような。(日本人は様々なフレームワークを生み出しているが、それを言葉として定義しないので広まりづらいし、意識がない。)
ちなみに、話は少し違いますがウォッシュレット。
あれに感動する海外の方は多いそうですが、
あの製品は米国発。
ただ、あちらの国では受け入れられなかったそうです。
ちょっと記憶が曖昧ですが、(そして汚い話ですが)
食事文化の違いで、米国は食物繊維が少ないので便が固く、回数も少ない。(そして臭い)
日本はその逆です。(臭いは知りません。)
日本の清潔志向にもマッチして、日本では一気に普及、いまでは7割くらいの普及率だそうです。
ヨーロッパで普及しないとは、水にカルシウム成分を含みすぎているため、
ウォッシュレットの品質が保証できないとのこと。