自分はビルマという国について,某NGOから送られてくる報告書やDAYS JAPANからの情報以外にあまり詳しいことは知らないが,彼女が健康であったならば,難民問題で,彼女の名前を目にすることがあっただろうな.彼女の身体上の困っていることが少しでも和らぎますように..
上記の本が発売されましたが,このブログに目を通しました.
ブログだけでも結構な量.結構読み終えるのに時間がかかりました.
大野更紗 「困っている人」
それにしても,人の気持ちは,特に苦しみは,本人以外に理解することは無理なんだろうなといつも思う.そして,それを想像して語ることは,軽はずみなことでないにしても,氷山の一角でも掠めていないのではと感じる.
彼女は,それまでは田舎で育った健康女子.ある時から徐々に体が衰え,原因不明・治療法不明の難病だと知る.いわゆる自己免疫疾患系だろうか.
健康な人間が,どこか不自由な部分を持つ人の気持ちを推し量ることは難しい.兄弟のいる人は兄弟のいない人の気持ちを理解することはできないように,ホームレスを選択した人の気持ちを酒のネタにしている普通のサラリーマンが想像できないように.
それでも理解をしようとする努力はいけない.無関心という選択肢を自分は選びたくない.出来るだけ誤った方向に進まないようにいつも怯えながらも多くの人の考え方に触れ,消化しようと努めている日々です.
よりよい社会制度とはなんなんだろうか.この本を読むと考えさせられる.助けを必要としている人に自分たちができることは何か.持続可能な手助けとは何か.この本・ブログで描かれているように,人は誰かのために,ずっと奉仕するのはとても難しいと思う.一方,困っている人がいれば,何かをしてあげたいと思うのも人間なんだよねとも思う.
介護士の方々は,短い間でも制度が改善・改悪され,日々苦労していることだろう.それでもとても必要とされる存在だと思う.
医療と介護,重なり合う部分がありそうで,かなり異なるこの2つ.そして,公的機関の役割とそれを補う地域コミュニティ.健康なうちにしっておかないといけないことが多いけど,当事者になるまで動けないのも人間らしい.