DAYS JAPAN 2011 No.08
この号を読んで知ったのは,電力の値段の決め方が固定されていること.
最近,新聞などでも騒がれるようになりましたが,総括原価方式という方法です.これは,必要経費に利潤を乗せて,電気料金を決めて良いというもの.つまり,経費削減など気にしなくても利益が出せてしまう.
なぜ,こんなにも安定が保証されている企業が,恵まれた福利厚生に浸かり,高い給料と退職金,年金制度に守られているのか,そういう声が出てくるのも不思議ではありません.彼らの利益は,すべて,電気使用時の選択権のない国民の懐から出ています.
さて,この利潤の内訳ですが,レートベース X 報酬率として決まっているようです.このレートベースというのが,簡単にいえば,電力会社が持っている資産.固定資産,建設中資産,核燃料資産,繰延資本,運転資本,特定資本,この最後の特定資本は巨額の研究開発費も含まれます.
要は資産を増やせば増やすほど,利潤が増えるわけなので,そりゃお金かかることをやりたがる気持ちもわかります.なんでこんな,ふざけたことになっているのか.
だから,電力会社は,建設費や建設期間の長い原発を作りたがる,そして電気代は上がっていく.電気代,全然安くならないわけです.
電力コストが一番安く済むという意見もありますが,反対意見も目にします.どちらが正しのでしょうか.
本来,国による技術開発は様々な可能性を考えて,多方面に投資を行う必要があります.しかし,原発というまだ未熟な技術にはより多くの時間と金額が必要になりますがその結果,他の技術分野に投資が回らなくなるという点も発生します.個人的には,ここに,非効率さを感じます.
以下,本雑誌の他の特集です.
「チェルノブイリの謎の雨」は,チェルノブイリ事故直後に,人工的に降雨させた疑いがあるという記事.これも事実なら,その雨の下にいた人たちは酷すぎます...
「アイスランドの地熱発電の可能性」.
自分は,アイスランドは好きで行ったこともあるので実際に発電所っぽいものとかみたことあります.感動したのは,どの家にもお湯が配られていること.これ,とても便利.また,温泉も発電の排液とのことです...
「誰も知らない核のゴミのゆくえ」
すでに日本には,ガラス固化された放射性廃棄物が1702本,そして約2万4100本相当の放射性廃棄物が未処理の状態で存在するとのこと.
「ふたりで産まれた天使」
頭蓋結合体の双子の話です.とても可愛い子たちでした.一人がジュースを飲んだりして行動し,もう一人がそれに対して,(胃に入ったジュースを確認するように)反応する.多くの学者のみならず,人々が好奇の目で見てしまうことは避けられないくらい不思議な反応が多い.