100ねんごの未来予想図

これも去年読んだ本．でも，この統計に関する勉強はいまもちょっとずつ続いているのでその復習も兼ねて改めてここでメモします．



この本，統計を身近に感じさせてくれる本です．
統計の理解をもうちょっと深めて，R言語を使ったプログラミングをしてみたいなと思い，最初の取っ掛かりとして手にした本ですが，良かった．(ちなみにR本は，自分への誕生日プレゼントとして購入したのですがまだ手をつけていません．．．)
書籍の最後の方は，理論で説明するには紙面が足りないとかで，「ソフトで簡単にできるから」との理由で省略している部分が多発します．ここもしりたいー．紙面削るなら，どの本が参考になるとか教えてもらえると嬉しいんだけどなぁ．


以下，本書より一部抜粋したものを．

・散布図・相関係数について
「このデータで相関係数が小さく出るのは，あくまで『直線的な関係はない』というだけの話です．」

→つまり，曲線になる関係とかは数値ででないらしい．

・重回帰分析

「この数学が戦略を決める」の本にあるように色々な予測に有効な分析．
「ある結果に対して，複数の要因が，それぞれどのような影響を与えているか」を調べる方法です．

・ポアソン分布
「互いに何の関係もない事故は連続して起きやすいんだ」

これは意外．でもデータがそういってる．
ポアソン分布する事件，事故などが一度起きてから再び同様の事件，事故が起きるまでの期間は指数分布になる．指数分布は時間0 のところがいちばん高い右下がりの分布なので，互いに無関係な事件，事故は連続して起きやすい．
僕らは経験的にこれを知っていると思います．でも頭の中では，いやそんな偶然が続くはずがないと否定していた自分がいました．でもデータが示している．こういう事例は，「なにが論理的なのか？」と僕に問いかけるヒントになっています．

・科学者的進化論
もうひとつ，山火事の例から考えられること．それは，競争力のなくなった企業に税金を投入するなどして無理に延命するのは，必ずしも良いことではないのではないか，ということです．
山火事が周期的に起きるのは，新しい目が育つために，古木が山火事で焼け落ちる必要があることを意味しています．
時代が変わると共に，新たな状況に適応できない企業が退場していかないと，時代に適応した企業が育たないのではないか，そんなことを考えさせられます．

山火事の例は，山火事がちょこちょこ頻繁に起きた場合は，小さい山火事の連続になり，山火事を起きないように対策した結果，数年に1度，大きな山火事が起きるようになり，結果として燃焼範囲はおなじだったというデータ．
1箇所の金融機関で起きたことが，他の金融機関に派生する可能性はあるということで，問題が大きくなる前に適当に小さな金融危機が起きるに任せて，被害が深刻化するのを防ぐという考え方もある．(実際にはわからない)

人と赤の他人との隔たりは６人となってる．6人つながれば，大体知り合いの知り合いだったりしますという話．→これは有名な話でいろんな書籍で耳にするのですが，信ぴょう性が微妙だと最近ネットワーク分析の勉強を経て考えが変わってきています．

こんなかんじで，身近な話題を色々取り上げているので興味を持って読みやすい統計本です．
統計とか数値に興味ある人にはとっかかりとしておすすめします．