本は読んでいるのですが,ブログで紹介できなかったのでいくつか連続して書こうと思います.
読みやすさを優先した結果,浅い紹介だけで終わってしまった気がする.この本は数式が出ないことを一つの売りにしているが,それでももう少し数学的な要素を期待していたのでその分物足りなさが残った.
ただ,身近な例を取り上げてくれてるので,その原理を知るのは,見えないものに対する不満を抑えるのに役立つ場面もある.そういうものの中で,自分はもっと深く知りたいという気持ちが残ってるんだろうな.
身近な例としては以下のようなものがある.
- 給料が上がらないのはなぜか
固定給にはそれなりの必然性がある.
『社員のリスク回避的性向を踏まえて,固定給の最低水準よりそれなりに高く平均が設定され,それほど大きな差がつかない変動給』を上手に設計すれば良い.
- 年金問題を数学から考える
賦課方式の年金は,ごねる旅行者に負けて「無限の魔力」の手を借りてしまったホテルの支配人の行為と全く同じ,ということなのだ.人口が減少し始めるとこの魔力はいっぺんに失われる.国民は納めた金額より少ない年金しか受け取ることができない.しかし,途中で廃止するのは,もっと大きな悲劇が待っている.それは部屋数が有限だったら,誰か遠くの方の部屋の宿泊者が部屋を追い出される,ということと同じなのだ.
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